身体美学美学的女性評

ソフィア・ローレン

2011年1月1日

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イタリアの世界的女優。非凡な点はいくつもある。
一つは肉体美を世界に知らしめたこと。

それ以前にも脚線美を看板にしたマレーネ・ディートリッヒ等がいる。
だがマレーネが比類なき脚線美だった訳でない。
端的にいって時代に先駆けて脚線美に焦点を当てて露出した結果。

彼女は脚線美はもとより、美尻、美乳を誇るメリハリボディ。
ビーナスのごとき曲線美を銀幕に焼き付けた。
本物の肉体美の迫力に、ハリウッドも圧倒されたと言われる。
M・モンローなど肉体派の台頭の流れを生み出した。

彼女のドレス姿、下着姿を見ると分かることがある。
西洋のドレスやランジェリーは彼女のような体を想定していること。
デザインの根底に曲線美を強調する発想がある。
曲線がないと逆に弱点を強調してしまう。

しかし彼女は肉体美には頼らなかった。
本物の女優として演技で存在感を発揮していった。

同時代の女優の多くがすでに過去の人。
モンローは薄幸のうちに夭折。オードリー(ヘプバーン)も故人。
リズ(テイラー)も表には出なくなった。

だが彼女は世紀が変わってもいまだ現役。
大女優の存在感を発揮し続けている。
トリノ五輪では五輪旗と共に国の顔として舞台に登場。
今年は日本の世界文化賞を受賞。
受賞イベントでは他の受賞者と異次元の華やかさで主役状態。

私生活でもスキャンダルの女王リズとは対照的。
生涯一人の男性に添い遂げる道を歩んだ。
子供にも恵まれ、女としての幸せもまっとう。
その点で薄幸なモンローとも対照的。

すべてをひっくるめて大女優なのだ。
21世紀の今最後の大女優でもある。