ヒロコ・グレース 11/14
彼女は名前が示すとおりハーフ。
ハーフの遺伝形態は両親の血が表れる場合と、片親だけ強く出る場合がある。
彼女の場合は白人の血が強く表れた例。東洋人の面影はあまり感じられない。
さらに名前の印象と相まって、ハーフというより純然たる白人に見える。
この点は大きな意味を持っている。
一時スーパー・アイドルとして芸能界に君臨した宮沢りえもハーフ。
彼女の場合はハーフであることが、あまり意識されなかった。
両親の血が適度?に混合、白人には見えにくいからだ。だが特長は継承。
足は長いし、顔は小さいし、目は大きいし、鼻筋はしっかりしている。
それが成功を収めた理由の一つに違いない。
もし白人の血が強く出ていたら、大成功は難しかったかも知れない。
どんなに美形であっても白人の容貌では、日本人には親近感が起きないのだ。
国内のスターには自分と同じモンゴロイド系の顔を無意識的に求めている。
その一方で欧米への憧れから、欧米スターの人気は高い。
欧米スターは雲の上の存在であり、国内のスターはもっと身近な存在なのだ。
欧米の白人スターには憧れるが、日本に帰属する白人には同じ現象が起こらない。
あくまで欧米を経由してこないと日本市場では成功しない。最大のポイントだ。
話が批評から外れてしまったので戻そう。
ヒロコ・グレースは顔立ちだけでなく、表情も欧米人型。
スタイルも抜群だが姿勢も完ぺき。立っても座っても美は一目瞭然。
知性や気品も感じられ、まさにグレース。
これだけ万事水準の高い人は、日本の芸能人には稀有だ。
しかし上記の理由によって、日本で大きな注目を浴びることはないだろう。
テレビで美しい笑顔を見せても、正当に評価されることは期待出来ない。
表情文化が未熟なため、悪くてもばれない反面、よくても認識してもらえない。
それだけに日本人として、素晴らしいものは素晴らしいと称賛したい。