身体雑学2

ミスコン幻想4

戦後日本は経済大国になり豊かになった。
食生活が豊かになった結果体位も向上。
そこで一つの幻想が生まれた。
体格が欧米人より劣るのは食生活が原因。
今後はさらに差がなくなると。

昭和28年日本人がミスユニバースで入賞した。
復興しつつあった日本人に自信を与えた。
八頭身の概念が広まるきっかけにもなった。

さらに6年後には同大会で日本人が優勝。
もちろんアジア人初の快挙。
体格も体型も向上していると思われた。

時代は当時から半世紀経とうとしている。
今もその信仰は根強く生きている。
おじさんたちがモデルを見るという。
「日本人もきれいになったもんだねえ。」
日本人の体型が改善されたと考えるのだ。

では本当に戦後の日本人は変わったのか。
図らずもミスコンが答を出している。
かつては自信を与えたが今は逆。
長らく入賞も優勝も遠ざかっている。

さらに重要な事実がある。
上述の入賞者二人は戦前生れなのだ。
両者の成長期は戦後の豊かさ以前。

昔の日本人が皆短足だった訳ではないのだ。
さらに重要なのは二人ともモデルという事実。
つまり二人の美は訓練の成果もある。
昔の日本人も訓練すれば美しくなったのだ。

手足の長いモデル体形は当時も今も同じ。
今の方が美しいという事実はない。
食生活や美容技術ははるかに恵まれてるが。

世界的スター三船敏郎も戦前生れ戦前育ち。
体格で氏を上回る俳優が現代にいるだろうか。
身長で氏より高い俳優はいくらでもいるが。

食生活だけで遺伝形態が激変することはない。
その事実を現代の日本人が証明している。
それより成長期に訓練すれば確実に改善できる。

ダイエットでも変わることはありえない。
足が細くなっても長くなることはない。
サイズが変わるだけで身体の基本形は同じ。

白人も黒人も日本人を見て同じとは思わない。
日本人も彼らと並んだら違うと感じるはずだ。

同じアジアでもインド人は色が黒い。
肌色だけ見れば日本人の方が白人に近い。
だが白人はインド人が自分に近いと感じる。
姿形の基本型が近いからだ。

結論として日本人も訓練すればきれいになる。
だがそれなしに水準が高いと考えるのは幻想。