身体美学 Fhysical Aesthetics

雑記帳 2003年7〜12月

■ ソニーの挫折と栄光? 【12/23】

大型テレビが家電業界希望の星であることは以前話題にした。
ソニーが出遅れていることも。
そのソニーが新しいラインアップを出してきた。

テレビCMも力の入ったものを想像していた。
ところがかなり地味でインパクトが弱い。
子犬の可愛いさが見所だが、戦略商品にしては平凡過ぎる。

カラーテレビはソニーにとって、挫折と栄光と両極端な歴史がある。
日本の各社は手っ取り早く米国の技術を買ってブラウン管を作った。
ソニーだけが独自方式にかけた。

だがこの選択は裏目に出続けた。
優れた独自技術に育つのに長い年月がかかった。
その間ずっと松下など強力なライバルを超えられなかった。

ところが世紀末になって育て上げた技術が花開いた。
高品質なテレビやパソコンのモニターとして競争力を発揮。
アキレス腱だったテレビでも世界のブランドになった。

だが最後になって掴んだ栄光は長続きしなかった。
ブラウン管の時代が終焉しつつあるからだ。
成功が逆に液晶やプラズマで出遅れる結果を招いてしまった。

もちろん再び挫折するわけにはいかない。
それでなくても業績が低迷している。各社が業績を上げている中で。
巻き返しを図る同社のCMが子犬だった。

■ 大統領生け捕り? 【12/15】

イラクの元大統領がみじめな姿で生け捕りされた。
独裁者の末路としては最低のパターンだ。
ぶざまさにオウム真理教の麻原教祖の逮捕劇を連想した。
すでにすべての力を失っていたのかも知れない。

単なる権力の亡者だったことを露呈したと言える。
元々イスラム原理主義者とは違うのだが、それにしても俗物ぽい。
イスラム教は権力のために利用していただけだろう。

アルカイダとは根本的に体質が違う。
息子も含め、イラク人からの情報提供が多かったこともその表れだ。
アルカイダの首謀者が今だ追いつめられないのと対照的。

似ているようでも両者を混同すると、見通しを誤る。
少なくともこれでテロがなくなることはない。

■ タイガー・ウッズの婚約者 【12/3】

ゴルフ界のスーパースター、タイガー・ウッズが婚約した。
彼は容貌から分かるように白人ではない。東洋人と黒人の混血だ。
ところが婚約者は白人。(これはやはりというべきか。)

しかも米国人でもない。スウェーデン人のモデルだ。
彼女にとってはまさに玉の輿結婚。
彼はなぜ自分の出自とは無関係な異国の相手を選んだのか。

自分に近づいてくるたくさんの女性の中から。
別に深い理由はないであろう。
男女のこと、ただ相手に魅力を感じたというだけのことであろう。

■ 家電各社の熱い?CM 【11/1】

有料サイトに集中しているため、すっかりごぶさたしてしまった。
久しぶりの話題はやはりいつも?のCM関連。

家電業界は高度成長時代、経済を支える花形産業の一つだった。
3Cこと三種の神器のうち二つを占めていた。
クーラーとカラーテレビだ。特に後者は最大のドル箱だった。

だが高度成長の終焉と共に、急速に斜陽産業に落ちていった。
夢よ再びとポストカラーを追い続けたがすべてが期待倒れ。
本命と思われた家庭用VTRも遠く及ばなかった。

だがここにきて再び夢よ今一度の期待が高まってきている。
テレビ放送のデジタル化の進展に合わせて、受像機も変わるからだ。
プラズマ、液晶などの薄型大型テレビが、主役として期待されている。

当然主要各社の意気込みは熱い。CMにもその思いが表れている。
プラズマで先行するパイオニアは、永遠の妖精オードリーを持ってきた。
当美学最大の表情美モデルであるオードリー・ヘプバーンである。

東芝は日本人では最高水準の藤原紀香。演出は今一つだが。
制作も日本人であろう。パナソニックは前回白人、今はモデルなし。
現在シェアトップの日立は白人モデル。制作もあちらの可能性が高い。
出遅れているソニーがはたしてどんなCMを作るのか注目だ。

■ レニ・リーフェンシュタール死去 【9/16】

当サイトでも度々話題にしてきた彼女が、百一才でついに亡くなった。
百才になったときの会見で「まもなく人生も幕引きになります。」
ところがその後新たに映像作品を発表、元気に驚かされた。

彼女が世に出たのはダンサーとして。自らの肉体で美を表現した。
次は美貌を生かして女優に転進。どちらも見事な美だった。
その次は彼女が最大の功績を残した映画監督。
ベルリン五輪の記録映画、「オリンピア」は二十世紀の芸術遺産だ。

見せる側から撮るに側に回っても、美の追究には変わりなかった。
大戦後は不遇だったが、それでも彼女らしい仕事も残している。
アフリカの黒人の肉体美の写真集など、日本人には考えられない。

最後は肉体から離れて、海の中の神秘的な美を表現した。
(彼女は初老を過ぎてからスキューバダイビングを始めた。)
非常に内容の濃い人なので、とても雑記帳では語り尽くせない。
二十世紀を代表する女性の一人だ。いずれ特集したい。

■ 末続快挙、次は百で9秒台 【8/61】

日本のスポーツマスコミの誇大報道を批判してきたが今度は別。
東洋人にとって決勝進出だけでもメダルに等しい競技だからだ。
当然五輪でもメダルが期待されるだろうが、筆者の思いは今回だけで十分。
これからの厳しい戦いに過大な期待は、彼を追いつめるからだ。

それよりも百で9秒台を期待したい。
白人はまだ出していないだけに、価値がある。
(二百の19秒台は高地記録ではあるが、はるか前に白人が出している。)

近年日本の男子短距離陣の奮闘が目立つ。
道を切り開いたのは、末続選手の高野コーチその人だ。
選手時代の実績も立派だが、それだけではない。
スポーツバカではなく、競技を科学、哲学する頭脳も持ち合わせている。

高野コーチなくして今の末続もありえない。
末続は彼の最高傑作。日本人の体位体力が向上したと考えるのは早計だ。
高野学校に優等生が増えたら、リレーでのメダルももしかした・・。

■ ハウスの新CM 【8/20】

同社のカレー「マルシェ」のCMキャラが変わった。
同CMは長い間、西田ひかるさんだった。
同社と彼女の関係は深く長く、アイドル系では記録的だ。

実は彼女、当サイト最初の企画「顔の批評」で最初に登場した表情美人。
当時すでに同社とは長い関係が続いていた。(合計十数年か?)
しかしさすがに芸能活動から遠ざかり、タレント価値が落ちた?。
表情美人だけにきれいに年をとるだろうが、仕方ない。

新キャラは無名の白人モデル(筆者は知らない)で若い美女。
日本の表情美人から白人の表情美人に変わったという訳。

同じことが東芝の携帯電話のCMにも言える。
白人女性がバレリーナのような姿勢美を表現してみせる。
CMの海外発注が増えているように感じられる。

■ 獣性とは?本当は人だけ? 【8/8】

評論家の田原総一郎氏が最近の世情に関して述べていた。
少年の凶悪犯罪や少女監禁事件、大学生の集団レイプ事件等を例に。
「理性というブレーキが効かなくなっている」と。
また同氏司会の「朝まで生テレビ」でも、同問題を獣性と表現していた。

これはまさにデカルト的世界観の発想である。
人だけが理性で欲望を抑制し、精神生活を営む。それが人間性と信じる。
身体美学概論でもふれたようにこの観念はまったく科学的ではない。

事実はむしろ逆で、強姦輪姦は人だけに起こりうる。
動物ではどんな強い雄も強姦はありえない。
種の存続を担うメスは絶対的な選択権を持っているのだ。

もし動物が欲望のままに生きたら、その種はたちまち滅びるだろう。
欲望のままを獣性などと表現するのは、獣に対する言いがかりだ。
今もデカルト的世界観を信じる田原氏は動物を知らないのだ。
家畜やペットしか知らないのだ。

氏の名誉のためにあえて言うなら氏だけではない。
氏の世代より上の知識人には多い。
(本来のテーマではないし、長くなるので詳しくは書けない。)