身体美学 Fhysical Aesthetics

雑記帳 2005年9〜10月

■ もがく?F1佐藤琢磨 【10/18】

日本のスポーツマスコミの誇大報道体質はここでも度々指摘してきた通り。
F1を放送するフジの佐藤琢磨選手の報道ぶりでもその体質が炸裂していた。
彼が日本人としては史上二人目の表彰台に立ってからだ。

世界が認めた!日本のサムライ、ときた。3位表彰台一回だけで?。
フジとしては彼のさらなる活躍を期待してのことだろう。
同局の立場としては無理もない?。しかし何事にも限度がある。

希望的誇大報道で現実が変わる訳ない。
事実肝心のその後の彼の成績はふるわず下降の一途。
翌年は同僚のJ・バトン選手に大差をつけられた。
つまり不振はチームの実力とは直接関係なく、あくまで彼個人の力の問題。

今季も流れは変わらない。今季チームの獲得ポイントば38点。
そのうち実に37点はバトン選手が獲得。琢磨選手はたったの1点。
これではほとんど存在しないに等しい。
結局同チームは来季からホンダの単独体制になるにも拘らず、シートを失う。

それだけ差があったら当然だ。彼自身事態を一番痛感しているだろう。
番組のマスコットガールも同僚のバトン選手のファンだと明言している。
焦りからか最後の3戦はあからさまなミスを連発。
まずM・シューマッハにぶつかり共にリタイア、皇帝の怒りを買う。

晴れ舞台、母国の前日本GPでも他車にぶつかりリタイアさせ、何と失格。
最後の中国GPではフライングでペナルティを受けたあげくリタイア。
といって筆者は彼を責めているのではない。

フジの報道と乖離した現実に、もがく彼が見るに耐えないだけ。
好青年だけに人一倍責任感も感じるのだろう。悲壮な限りだ。
無責任な希望的誇大報道はいいかげんに慎んだらどうか。
彼を追いつめるだけだ。そんなことしなくても十分盛り上がるはず。
F1は最高峰として、それだけのステータスを備えている。

■ シャラポワ幻想? 【10/13】

去年の今頃、ウェブ上でシャラポワ選手への怒濤の検索ラッシュが始まっていた。
テニス界の新女王になって来日をした直後だったからだ。
さらにマスコミが十頭身美人だとか、妖精と持ち上げていたからだ。
結局年が明けた一月末頃までの長期間、同現象は続いた。

もちろん彼女は実力を美を備えた素晴らしい選手。
ただマスコミの持ち上げ方には疑問を感じていた。
当時は十頭身が幻想であることを指摘していたが、それだけではない。
(それについては過去のページを参照。最近は妖精一辺倒になったが。)

一年経った今、彼女への検索はどうか。ほとんどない。
すっかり有名になって、もう十分知っているということなのだろうか。
もしかしたら美に関しては彼女だけが特別ではないことに気づいた?。
ということもあるかも知れない。

そう彼女のように八頭身に近い人はテニス界だけでも他にけっこういる。
日本のマスコミが知らないだけなのでは。(六頭身しか見たことない?)
だから幻想が生まれるとしか考えられない。
現実に妖精とか十頭身といわれているのは日本だけである。

欧米で造形美のランク付けが最も高いのはピエルス選手であろう。
「ビーナス」のように美しいといわれている。
アンナ・クロニコワも限りなく八頭身、表情美はシャラポワ選手より上だ。

シャラポワ選手の素晴らしさはあくまで競技者としての実力。
それが妖精の条件だとすれば彼女はふさわしいことになる。
だがはっきり言って違う。詳しく書くと長くなるので省くが。
彼女を妖精といっているマスコミの美意識は疑ってかかった方がいい。

■ ソニーの落日? 【10/05】

ソニーの経営不振は深刻さを増しているようだ。
改革の指針が今イチ不透明。まるで一時のダイエーを彷彿させる。

同社はホンダと並ぶ戦後生まれの成功物語の双へき。
AV家電では松下と並ぶはくび。それだけの存在感を持つ世界的企業。
だが同比喩も成り立たなくなる恐れも出てきた。
同社とは反対に松下もホンダも盤石だからだ。

松下幸之助、本田宗一郎というカリスマ経営者の精神が継承されている。
(両者はまったくタイプが違うが、学歴なしという共通点もある。)
ソニーも創業コンビともいえる、井深、盛田というカリスマがいた。

だが複数のせいか、幸之助、宗一郎ほどの絶対性は感じられない。
それが今の事態と関係があるかどうかは分からないが。
もちろん戦略の失敗は初めてではない。
テレビでも苦闘の歴史(当欄でも話題)があるし、家庭用VTRでも敗北。

それらを乗り越えてソニー神話を造り上げてきた。
だが今の不振はより根本的であり、これまでとは違う。
iPodとアイボ、皮肉にも発音の似た二つの製品が象徴的だ。

前者は文化として世界に浸透しつつある。後者にその兆しはない。
筆者はアイボが発売されたとき、捨てられたアイボが頭に浮かんだ。
本物のペットにかなうはずがないと思ったからだ。

また今春発売の携帯音楽プレーヤのシェアが首位奪取と報道された。
iPodを追い落としたと。このときも筆者は信用できなかった。
当欄でもふれている。こちらで。
現実は想像通り、すぐにiPodに奪い返されている。

はたしてかつての輝きを取り戻せるのだろうか。
そういえばiPodで独走するアップルも深刻な危機を乗り越えてきている。
ソニーにも当然チャンスはあるだろう。

ただアップルにはジョブスという圧倒的なカリスマがいる。
ソニーに必要なのはジョブス?。巨大企業だけに難しい。

■ マドンナ議員の水準 【9/22】

一昔前(消費税導入時)にもマドンナ議員旋風はあった。
しかし実態はほとんど名ばかり、大半はただのおばさん。
マドンナと呼ぶにはちょっと苦しいものがあった。

「男の議員は台所感覚を知らない。」
と彼女たちは自らの存在意義、価値をぶち上げた。
だが現実の政治の舞台で力を発揮した人はほとんどいない。
結局、台所感覚しか知らなかったことを露呈して終わった。

さて新たに生まれたマドンナ議員たちはどうか。
経歴が華やかな人もいるのは確か。
その点はかつてのマドンナ議員よりは素性がよさそうだ。
マドンナの形容も昔ほど外れていない?。

しかし美意識(容姿ではない)はどの人も基本的に日本人だ。
姿勢美、表情美の要素を持った人は見当たらない。
米国のヒラリー議員とは明らかに差がある。

女としての存在感を見せているのは依然、小池百合子環境相だけかも。
他にその意味で目立つ人がいないから、際立つのかもしれない。

米国でヒラリー議員以外で目立つのは何といってもライス国務長官。
彼女の場合、重要ポストにあることが最大の理由だが。
華やかさという点では、ヒラリー議員に遠く及ばない。
そういえば初の女性国務長官オルブライト女史も地味だった。
やはり実力優先ということらしい。

■ お寒い?世界柔道 【9/14】

 柔道はマンガや寿司と並ぶ、世界に広まりつつある日本文化。
特に世界的なスポーツの多くが欧米発祥だけに、誇れる文化だ。
最も盛んな欧州では本家とはひと味違う、独自の発達を遂げている。

一方本家日本の伝統的柔道は正統派と位置づけられ、きれいだといわれる。
技が切れ、美しいと。最近では井上康生、野村忠弘選手などがその代表。
(ただ近年は外国選手にも切れる選手が多い。)

柔道の世界選手権は五輪に次ぐ、ビッグイベントである。
エジプトで開催された今大会はアフリカ初でもあった。
だが観客の姿はわずかであり、広い会場は閑散として空席ばかり。
(欧州なら満員になることもあるのだが。)

日本ではフジテレビがゴールデンタイムに連日、特番で放送した。
しかし日本選手が最も活躍する競技であるにも拘らず、視聴率は今イチ。
五日間放送されて、上位ランキングに食い込んだのは一回だけ。

会場を満員にし、高い視聴率を上げるには足りないものがあることは確か。
柔道はまだまだこれからも世界的に発展する可能性は高い。
今回アフリカ大陸で開催されたのもその発展性を示している。
それだけに本家の日本ですら視聴率が低迷しているのは問題だ。

詳しく書くスペースはないので、単純明快に書こう。
やはり華がもっと必要だ。美学的には美ということになるが。
華がないと日本選手が勝っても誇りを感じないかもしれない。
柔道界も放送局も柔道以外にも勉強すべきことがある。

日本選手の試合だけ放送する姿勢も了見が狭い。
外国人同士の決勝戦はほとんど放送しなかった。
そういう根性は柔道の発展をむしろ妨げるだろう。

■ テロより怖い?自然 【9/03】

久しぶりの思いっきり硬派ネタ。
米国南部を襲ったハリケーンは去年の大津波並みの衝撃を含んでいる。
一つは水面下に隠れていた米国の真実を浮き上がらせたこと。

アフガン、イラク戦争の最大の大義名分は圧政からの解放だった。
民主国家を作れば、米国のように自由で平和で豊かな国になれると。
またテロの標的になる根拠を、強さや繁栄への妬みだと断じている。

だが自由も平和もハリケーンによって一夜で崩壊した。
まるで内戦時代のアフガン難民のような状況が米国内に出現した。
略奪の横行など旧政権時代のアフガンやイラクよりひどい内乱状態だ。
世界の警察、唯一の超大国の大都市でのこの現実。

超大国の自由と平和の幻想がハリケーンによって暴かれた?。
さらに言えば文明の危うさが暴かれたとも言える。
被害の大きさの裏には文明への過信が明らかに存在する。

ハリケーンはいつものことだろう。
米国自身、事態の深刻さを認識するのに一日もかかっている。
瞬時に情報が世界中を駆け巡る時代なのにである。

気がついたら文明が足元から崩壊していた。
大統領をはじめ、米国人の実感ではないか。
ただ当事者たちはカトリーナの力をきちんと把握していたようだが。

超巨大ハリケーンの出現と地球温暖化の関連も指摘されている。
だとすれば温暖化防止に消極的で垂れ流しの米国が報いを受けた?。
宇宙に行くことを考えるより、足元を守ることの方がはるかに大切だ。