身体美学美学的女性評

松田聖子

2013年3月10日

ジャケット1 ジャケット1

上のジャケット画像が時代の雰囲気を感じさせる。
彼女はアイドル歌手の時代を代表する一人。

可愛い衣装、可愛い振り付け、可愛い笑顔で歌う。
歌唱力などは二の次。まさに作られるアイドル。
だから生き残ったとしても歌手であるとは限らない。

それでも中には実力を備えた本物が現れる。
彼女は典型的な可愛いキャラ風だが、本物だった。
時代を築いたという点で山口百恵や中森明菜と並ぶ。

三者の中でも見た目は一番ぶりっ子風。
体型も華奢な感じだが、実態はきわめて逞しい。
山口は引退し専業主婦、中森は絶頂期以降やや地味。

一方彼女は時代を超えて活躍が続く。
パワーの持続力は米国のマドンナに近い。
それ故こうして彼女を無視できなくなった。
私生活も奔放で常に自分のペースで突き進む。

スターとして輝かしい経歴を誇るが、米国進出ではこけた。
しかし失敗しても国内の人気は変わっていない。
そもそも米国に挑む行動力、野心が彼女らしさ。
挑戦しない、できない人間は彼女を笑える立場にない。

欧米には壁があるが、体験しなければ実感できない。
歌手としての実力とは別問題だ。
簡単には超えられない。彼女は身をもって実証した。

最近になって由紀さおりが欧米で活躍の場を得た。
だが彼女から欧米に進出した訳ではない。
欧米人が彼女を発掘した結果だ。
それでも世界的地位を確立するまでには至っていない。

今を代表するアイドルはAKB48が筆頭であろう。
競合するアイドルも、多くが似た形態を持つ。
制服を着た集団が歌って踊る。歌もダンスも基本的に素人芸。
松田の時代と基本的な構造は変わっていない。

彼女の後に登場した大物、安室奈美恵もグループ出身。
今後松田や安室に匹敵する本物が現れるのだろうか。
現時点では予感すら感じられないが。

ジャケット3