マドンナ2011/8
マリリン・モンローと思った人もいるかも知れない。
無理もない。演出はモンローの完全コピーだからだ。
彼女はモンローを女性美の理想と崇拝する。
金髪もモンロー同様本物ではない。
モンローのコピー演出は他にも多く見られる。
万事モンローのようになりたいという願望のなせる業。
だがスターとしての個性、実態はモンローと大きく違う。
モンローのような薄幸な運命は感じられない。
むしろまったく逆で、強靭な意思と体力で運命を切り開く。
鍛え抜いた体はモンローの曲線美とはかなり違う。
(モンローも体型維持のため、筋トレに熱心だった。)
だがモンローの再来の如くセックスシンボルを自認。
ステージ衣装も画像のように、露出度の高いものが多い。
ヌード写真集を出したこともある。
モンローも下積み時代に撮った全裸ヌード写真が残っている。
マドンナは大スターになってから全裸を世界にさらした。
(下積み時代もヌードモデルをしている。)
話題になったが、評価を下げても高めることはなかった。
大作映画「エビータ」の主演することになったときの話。
内容はアルゼンチン国民が聖母と敬愛する女性大統領の実録。
そこで宣伝をかねて同国を親善訪問した。
彼女を待っていたのは群衆の罵倒の嵐と石つぶて。
「お前のような下品な女が演じるのは耐えられない。」
あわてて逃げ帰るはめになった。
それでもめげることはない。信じる道を突き進む。
特別美女という訳でもない。歌の天才でもない。
露出度の高さで成功している訳ではもちろんない。
米国のショービジネスはそんなに甘くない。
彼女の輝きは歌とダンスの総合的パフォーマンス。
同時代のスター、マイケル・ジャクソンと共通する。
世紀は変わり、マイケルはすでに故人。
レディー・ガガなど新世紀のスターも登場している。
それでも彼女の時代は継続中。