身体美学美学的女性評

グレタ・ガルボ2012/5

映画の黄金時代の幕開けを飾った美人女優。
大きな銀幕に映る神秘と言われた美貌で観客を魅了。
時代を映す美の象徴として一世を風靡。

光学機器の発達は映画と同時に写真も進化。
芸術表現の一つとして確立された。
絵画よりリアルに女性美を表現するグラビアのモデル。
彼女の美はその需要にも応えた。

芸術的グラビアの先がけと言える作品を多く残している。
現代でも一級品の水準である。下の画像はそのほんの一部。
今時の日本のその筋のアイドル?の写真集よりは芸術的か。

芸術的グラビア
マタハリの衣装 陰影のある顔アップ
芸術性顔アップ

ハリウッド女優として名声を得たが、米国人ではない。
スウェーデンで生まれ育った純粋のスウェーデン人。
つまりスウェーデンが生んだ世界的スター。
戦後の世界的ポップスターのアバに勝るとも劣らない。

だが彼女の美の輝きは長くは続かなかった。
無声映画からトーキーに変わる過渡期に存在感を発揮。
映画はいよいよ黄金時代に入っていく。
しかし彼女は時代の流れについていくことができなかった。

時代は早くも神秘的美貌を必要としなくなっていた。
三十代半ばを最後に表舞台から消える。
いっときは復帰を目指したが時代は後戻りしない。

晩年は社会との関わりも断ち、ひっそりと暮らす。
一時代を築いた女優としては淋しい幕引きだった。
ただそれ故に彼女の美の伝説だけが今日に残る。
マリリン・モンローと似たパターンだ。

成功は彼女をはたして幸せにしたのか。
美貌は彼女にどれほど自信を与えたのか。
美とは女にとって何なのか。
彼女の人生は図らずも答えを体現している。