身体美学Fhysical Aesthetics

■ 美学的女性評

アリーナ・ザギトワ

2019年1月1日

近年台頭著しいロシアフィギア界の若き女王。
16歳の若さで五輪女王に輝く。
可憐な容姿、演技で日本でも人気が高い。

私服姿
水着姿

外見上の特徴は頭小さく手足が長い。
つまり頭身比率が高い。
だから演技中は大柄長身に見える。
だが実は小柄、むしろ日本選手以上に。

ようするに小柄な八頭身なのだ。
ただまだまだ成長期なので今も成長中。
もっと大柄になる可能性もある。
下の二枚の画像は八頭身体形が分かりやすい。

氷上決めポーズ1
氷上決めポーズ2

また演出によっては大人顔負けの妖艶さ。
年齢不相応な色気が話題をよんだ。
大人の妖艶さ、気品とといえばあの人。
往年の女王カタリナ・ビットが思い浮かぶ。

ビットは年齢も成熟した時期に活躍していた。
ザギトワ選手はビットよりはるかに若い。
末恐ろしい?。
はたしてどんな女性に成長するのか。

素顔の彼女は十代の少女。
年齢相応の可愛いらしい少女。
強い競技のイメージとは少し違うかも。

近年の女王にはある共通点がある。
五輪、世界選手権のいずれかで優勝した選手だ。
浅田真央、安藤美姫、荒川静香、キム・ヨナ。

愛犬家であることだ。
外国選手は情報不足で不明。
同じ傾向があるのか興味深いが。

ザギトワ選手は特に愛犬家という訳ではない。
動物なら犬でなくても好き。
愛猫の他に小動物も飼育している。
今年はさらに大型犬が加わった。

日本から贈呈された秋田犬だ。
少女に大型犬が扱えるのか。
面倒見きれるのか。
日本ではそうした懸念の声も出ていた。

実際はまったくの杞憂だった。
彼女は早々に絆を築いていた。
彼女にとって初めての犬らしいが。

彼女には大きさなど関係ないのかも知れない。
絆を築く能力が高いと考えられる。
いいかえると同一性の感受性が強い。
愛猫との深い絆も語っているからだ。

愛猫と犬の関係を心配する声も出ていた。
しかしそれも杞憂だったようだ。
短期間で共存するようになったという。

彼女の存在が共存の鍵と考えられる。
両者とも彼女との絆ができている。
故に不安を感じない可能性が高い。

飼い主次第でペットは大きく変わる。
安心を与えられないと不安定になる。
異常な行動の多くは飼い主に原因がある。
飼い主の力量でペットの幸不幸は決まる。

彼女は優秀な飼い主といえそうだ。
おそらくその資質を持っていたのだろう。
若さからして動物学勉強したとは思えない。
競技以外のもう一つの才能だ。

若さからして競技人生はまだまだ続く。
早期引退の例もあるので断定はできないが。
続ければ今後もドラマを生むことになる。

それとは別にペットとの絆もドラマを生む。
同一性の感受性が高い人には生まれやすい。
ハチ公物語もしかり。
彼女の人生に欠かせない存在となるだろう。
競技人生の栄光にも劣らないほどに。

新垣結衣

2018年1月5日

今一番旬の美人女優は誰か?。
即答できる人がどれほどいるだろうか。
分からないという人も多いのでは。
顔や名前を見ても分からない人もいるのでは。
業界人ですら分からないという声もある。

テレビ離れでドラマも高視聴率はなかなか出ない。
美人女優が活躍できる舞台は縮小している。
彼女はそんな時代の中で存在感発揮している
数少ない若手のスター女優として。

彼女には大きな特長がある。
表情美人であること。芸能界随一の。
その個性で最初に存在感発揮したのはテレビCM。
グリコのポッキーのCMだった。

同CMは多くのアイドルを起用してきた歴史を持つ。
歴代CMの中でも特に鮮烈なCMと記憶されている。
全編爽快、豪快な笑顔が弾ける。

笑顔あふれるCMはありふれている。
彼女は何が違うのか。
大きな笑顔も崩さずに自在に作れる。
ポッキーでは全編豪快な笑顔爆発。

日本では少ない演出、それに彼女が見事に応えた。
というより彼女の個性が導いたのかも知れない。
大きな笑顔を崩さず自在に作れるタレントは少ない。
だから彼女が際立つ。

下の画像は子供時代。
すでに表情美人の特徴が確認できる。

少女時代

下の画像がポッキーCMの一場面。

ポッキー1
ポッキー2

今はCM出演も増えて彼女を見ない日は少ない。
しかし弾けた笑顔のCMは見なくなった。
少女からレディになった?。

落ち着いた大人の雰囲気を感じさせる表情が増えた印象。
具体的には微笑か真顔。真顔には気品が感じられる。
それはもう一つの表情美。表情美人ならではの。

口紅広告
アップ真顔

昨今美女の価値、需要が低下している。
美形なだけでは魅力として中途半端。
それよりユニークな個性が価値を持つ。
CMも女ならぬ笑いを売る女芸人の活躍が目立つ。

そんな時代に彼女は美人女優として活躍。
ただの美形ではないからだろう。
表情が気品、爽やかさを醸し出している。
CMでの活躍もその魅力があるから。

将来は誰にも分からない、が予想できることもある。
美貌が長持ちする女優となるはずだ。
表情美人は容貌が劣化しにくいからだ。
笑顔の美も失われることはない。

福島千里

2017年6月1日

上半身正面

国内では長らく無敵、陸上短距離の女王。
話し方はおっとりした印象だが、心身ともに強靭。

若くして女王になったが、天才型ではない。
ジュニア時代は一度も日本一になっていない。
ライバルに負け続けていた。

高卒後進学した学校の陸上部で急速に伸びる。
その翌年十代で日本選手権優勝。
それから昨年まで女王の座に君臨している。
彼女の実績は記録づくめだ。

2008年
日本選手権100で優勝。
十代で参加標準記録Bを突破して北京五輪出場。
1952年の吉川綾子以来56年ぶりの五輪出場だった。

2009年
スーパー陸上100で優勝、日本開催国際大会で史上初。
1日に2回日本記録を更新。
日本選手権200優勝、世界選手権標準記録A突破。
世界選手権100一次予選突破、日本女子史上初。
五輪含むと1932年渡辺すみ子以来77年ぶり。

2010年
アジア大会100で優勝。佐藤美保以来44年ぶり。
さらに200でも優勝、二冠は日本女子史上初。
スラブ系白人の強豪に競り勝っての快挙だった。

2011年
日本選手権で100、200二冠達成。
世界選手権100〜200とも準決勝進出、女子史上初。
五輪含むと100は79年ぶり。200は史上初。

2012年はロンドン五輪に2大会連続出場。
とここまで獅子奮迅の活躍。
しかしさすがに新記録連発はなくなる。

それでも活躍は続く。
世界選手権も毎回出場。アジアの大会でも活躍。
アジア大会二連覇に挑むが惜しくも逃す。
その後も故障やスランプなどあっても必ず復活。

通算4回目の世界選手権では2大会ぶり準決勝進出。
去年は日本選手権で6年連続2冠達成。
リオ五輪にも出場。世界選手権4回、五輪3回。
日本女子としては前人未到の数字だ。
何十年ぶりの数字が示すように出場が困難だった。
参加標準記録が高い壁なのだ。

彼女は数十年に一人の選手だと言える。
それでも世界の舞台では花開かない。
短距離系は東洋人に最も困難な競技だからだ。

体力の差を技術でカバーできない。
その差が最も強く反映する競技なのだ。
だから身体能力の高い黒人の独壇場となっている。

男子はリオ五輪400継で銀メダルに輝いた。
チームプレー(技術)で差を埋めたからだ。
しかし女子はまだ層が薄いので届かない。
届くには福島選手級の選手が複数以上必要。

五輪100で決勝進出は、五輪マラソン優勝より難しい。
はるかに難しい。だからいまだゼロ。
同じ走るのでも両者は対極と言えるほど性質が違う。
(ただしマラソンも近年難しくなってきている。)

日本で勝てば世界に通用する競技も少なくない。
だが陸上短距離はアジア女王になっても届かない。
福島選手ほどの実力者であっても。

五輪では敗退してまったく注目されず。
女子メダリストが続々誕生する中で寂しく帰国。
実力者だけに深く傷ついたであろう。

自分の道が特別困難であることを痛感したはず。
並みの選手なら燃え尽きてしまうかも知れない。
だが彼女は必ず蘇り、挑戦し続けている。

五輪メダリストだけが名選手ではない。
すっかり安っぽくなった国民栄誉賞など無縁でいい。
願わくばもっと価値ある形で報われてほしい。

余談
彼女は女性にしては筋肉質すぎる?。
と思う人もいるかも知れない。
でも競技を離れれば女性的な水準に戻る。
たくましさは変わらないだろうけど。

陸上美女伝説

短距離系は東洋人には厳しいが、いい点もある。
肉体美の選手が多い。
競技が美を育む要素を持っている。
ただし短足が長くなるという話ではない。
資質に恵まれていればより美しくなる。

女子にはなぜか美女が多い?。
女子スポーツ最初のスター選手は陸上短距離。
女子陸上草創期の大正時代に現れた寺尾姉妹だ。

天才美少女姉妹として登場。
実力と美人度の高さから、注目の的になる。
一卵性双生児なので美貌も才能も瓜二つ。

種目を分けて二人とも勝ち続ける。
どちらが走っても観客は歓喜。
当時は珍しいブロマイドも発売された。

姉妹の前に立ちはだかったのが人見絹枝選手。
姉妹を負かしたことでヒール扱いされたという。
人見は姉妹より大柄で5歳年上。

それでも人見は姉妹の人気を歓迎していた。
美人でなくて悪かったわね、何て恨み言は言わない。
姉妹が競技発展に貢献してくれると見ていた。
女性にはふさわしくない競技と見られていたからだ。

だが姉妹はまだ十代なのにまもなく引退してしまう。
過熱ぶりに父親が将来を危惧し、やめさせた。
彗星ように現れた姉妹は彗星のように退場した。
が大正デモクラシーを彩った美女伝説として残る。

平成の世でも美女は現れている。
福島選手の前の女王、新井選手も文句なしの美女。
彼女は童顔で、可愛いという形容の方が的確。
芸能人なみに磨かれれば一級品になっただろう。
ただ短距離の注目度が低く、宝の持ち腐れだった。

現役世代でも美人選手は少なくない。
短距離種目に注目すれば目につくはずだ。

追記 2017年6月28日

今月の日本選手権で彼女の連覇は途絶えた。
100、200両方落とし、無冠に終わった。
8連覇がすでに前人未到の記録。

短距離系の選手寿命は長くない。
10年近く女王でいることは奇跡に近い。
よくこれまで頑張ってこられたと見るべきだろう。
しかしまだ彼女の心は折れていないようだ。
彼女のことだから果たしてまた蘇る?。

身体美学講座からお知らせ。

ある陸上短距離選手を美のモデルとして解説しています。
青山学院大学でエースとして活躍した鳥原早貴さんです。

安室奈美恵

2016年7月10日

平成随一のスター歌手。
最初は女性グループの一員としてデビュー。
しばらくは売れない時代が続く。
やがてジリ貧打開のためグループの形態を変更。

彼女だけを前面中央に立てて引き立たせる。
他のメンバーはバックダンサー、引き立て役。
変更にしがたいグループ名も改変。
当初は冠なしのスーパーモンキーズ。
変更後は安室奈美恵withスーパーモンキーズ。

するとほどなくしてスターの階段登り始める。
彼女の潜在能力が存分に発揮されていく。
他のメンバーは変更を不満なく受け入れたという。

つまり彼女の突出した実力を皆認めていた。
結果的に彼女は一人のスーパーモンキーとなる。
脇役となったモンキーズとは徐々に離れていく。
ソロ主体となり、ソロとして成長していく。

全身坐像

スターとしての際立った個性、特徴はダンス。
単なる歌の振り付けではなく、本物のダンス。
歌手なれどダンサーでもある。

つまりどちらがメインというより両立もしくは一体。
どちらも欠かせない表現手段。
歌とダンスの融合であり、いわば歌うダンサー。

これは時代の文化でもある。
世界を見ても同じスタイルのスターが全盛。
マドンナやマイケル・ジャクソンなどが代表例。
レディー・ガガもしかり。
安室はマイケルより妹のジャネットに憧れていた。

中森明菜はバレエの素養を生かし、美を表現。
歌の振り付けに芸術性を織り込んだ。
歌唱力と相まって、表現力を高めた。
安室より一時代早く、先駆者と言える。

大御所B・ストライサンドはダンスも踊れるが歌は別。
視覚より圧倒的な歌唱力で観客を自分の世界に引き込む。
古い、新しいではなく音楽的世界、スタイルの違いだ。

下の二つの画像はダンサーとしての資質を反映している。
立ち姿で姿勢を作ると水をえた魚のように自己表現できる。
五体に身体表現するための神経が張り巡らされている。
手足の先にまで美意識が通う。
姿勢を作らないと並みの人になる。

半身立ち姿1 半身立ち姿2

身体表現する方が表情も生きてくる。
可愛い笑顔を振りまくより、板についている。
本人も心得ているのか、笑顔のグラビアは少ない。
ダンサー安室の個性、特徴だ。

沖縄出身だからか、米国文化の影響を強く感じる。
日本より米国の歌手の影響が色濃い。
ダンスはもとより歌、音楽についても。

ただしまったく同じでもない。
身体表現はしても、身体の露出はしない。
あちらは露出、強調がR指定が必要なくらい派手。
マドンナ、マライア、ビヨンセ、ガガなど一流どころが。

奥底に日本の文化が根付いているからか。
あるいは身体性の違いを意識してか。
確かに日本人が真似しても馴染むとは思えない。

彼女は実力、実績からして平成のスーパースター。
彼女以後、匹敵するスターは見当たらない。
最後のスーパースターなのか。

彼女自身も国民的歌手ではないかも知れない。
誰もが彼女の歌を知っている訳ではない。
代表曲をどれだけの日本人が歌えるか。
知らない人の方が多いかも知れない。

それもそのはず曲のほとんどが英語名の英語表記。
日本語は日本語混じりがわずかにあるだけ。
逆に英語なしはゼロ。アルバムはすべて英語名。

知らない人なら「どこの国の歌手?」と聞くだろう。
年配の人が知れば疑問を感じるだろう。
日本人なのになぜ日本語を使わないのか?と。

彼女の音楽性が洋楽志向だからか。
あるいは時代の文化なのか。
実績からして両方と考えるのが妥当か。
スーパースターは時代の表現者でもあるからだ。

誰もが口ずさむ歌を歌う歌手、国民的〜。
もはや成り立ちえないのか。
平成を代表する安室奈美恵も当てはまらない。

原節子

2016年1月3日

日本映画の黄金時代を担った女優。
スキャンダルとは無縁の美女という個性。
日本女性の理想像を体現していたとも言われる。
後世の女優でいえば吉永小百合に近いか。

若い頃1
若い頃2

女優として大成したが、円熟期前に引退してしまう。
イメージを守るためだったといわれる。
老いて容姿が衰える前に。

引退後は独身のまま生涯隠遁生活を送る。
故にその後の長い私生活は謎に包まれている。
老いた姿を見せたくないという意思を感じさせる。
若くして引退、生涯隠遁はグレタ・ガルボと同じ。
原はガルボを見ていたのだろうか。

ただ両者には大きな違いもある。
独り身の隠遁生活は同じだが、ガルボは結婚歴あり。
原は生涯独身。最大の違いは引退理由だ。

ガルボは自分の意志、本意ではなかった。
第二次大戦勃発で業界の環境が変化。
仕事を一時的に休止、のつもりだった。

だが再び仕事が来ることはなかった。
やむなく自分から売り込むがそれでも叶わず。
時代の激変で彼女の居場所はなくなっていたのだ。

失意から社会と隔絶していったと考えられる。
結果的に老いた姿を見せることなく生涯閉じる。
全盛期の神秘の美貌だけが後世に伝わる。

原はあくまで自分の意志、本意だった。
続けようと思えば、十分できたであろう。
定年がないから生涯現役の女優も少なくない。

ガルボの美貌は無声映画の中で輝いた。
しかし時代がトーキーに移ると逆風に変化。
表情が少ない、と陰気なイメージができてしまう。
そこで映画会社はコメディ作品に出演させる。
わざわざ彼女が爆笑、笑い転げる場面が設定された。

原の演じた日本女性は清楚で明るい。
人に対してやさしい微笑を浮かべる。
反面爆笑して笑い転げることはない。

確かに日本女性の実像を映している?。
現実の日本女性の多くは、爆笑すると顔が崩れる。
だからなるべく人前では避けようとする。
今時の女優でもカメラに向かって爆笑できる人は少ない。

ガルボは芸術的なグラビア写真を多く残している。
銀幕とは別に美の肖像を。
一方原に芸術性追求のグラビアは極めて少ない。
当時の日本はまだ写真芸術が確立していなかったのか。

山口淑子や京マチ子はハリウッドにも進出した。
原はスター女優なれど、海外進出はなかった。
初主演作は日独合作で、ドイツ公開時訪独もしている。
当時同盟国故の文化交流であり、海外進出とは違う。
(ナチスの幹部と接見もしている。)

だが海外の映画通にはそれなりに知られる存在だ。
小津安二郎監督の名作に出演しているからだ。

小津の作品は黒澤明同様、欧米で評価が高い。
同作品で彼女は、理想的な日本女性を演じた。
その姿は外国人の目にも魅力的に映るようだ。
黒澤明監督作品における三船敏郎に近いだろうか。
訃報が大きく報道されるのもその存在感故。

スター女優ながら生涯独身、晩年は隠遁生活。
彼女はファンの夢を壊したくなかったのだろうか。
理想的な日本女性の体現者として。
私生活は謎のままにしておくべきなのかも知れない。

書籍表紙横顔